建築工事や機械設備工事、電気設備工事などの各種工事作業において、施工計画書の作成は欠かせません。施工計画書を作成することによって、作業に携わるスタッフ全員が一連の業務の流れを把握し、安全に、正確に工事を進めることができます。監督者が不在の場合も、滞りなく作業を実施することが可能です。

ただし、施工計画書が最大限の効果を発揮するのは、あくまでしっかりと、抜け漏れなく内容を記載した時のみです。施工計画書の作成にあたって手を抜いたり、ミスが生じていたりすると、作成の目的である安全性と正確性の確保ができません。

施工計画書の失敗例

施工計画書の作成にあたり、どのようなミスが生じるかはご存知でしょうか？実際の失敗例を把握しておくことで、同じミスがないように意識して施工計画書の作成をすることができます。以下に、施工計画書の作成時に起こったミスの一例を紹介します。今後、施工計画書を作成する際の参考にしてください。

【失敗例1】期日ギリギリに提出したため、修正に対応する時間が短かった

施工計画書は、作成に数週間から1ヶ月程度の期間を要する文書です。さらに、作成したものは実際に活用するまでに監督者のチェックが入ります。工事が開始する直前に提出した結果、修正を言い渡され、短期間での修正対応に苦労したというケースがあります。

このような事態を防ぐために、施工計画書は余裕をもって作成し、提出しましょう。提出目安期限は工事開始の3週間前と言われています。細かい記載が必要な場合は長めに期間を設けるなどの工夫をしましょう。

【失敗例2】分かりやすさを度外視したため、活用できなかった

監督者だけではなく、工事作業に携わるすべてのスタッフが施工計画書に目を通します。全員が活用できるように、誰にでも分かりやすく記載しなければなりません。しかし、「分かりやすい文書を作る」という観点が抜けた結果、監督者の急病時に作業が円滑に進まなかったというケースがあります。

このような事態を防ぐために、施工計画書は全スタッフが読み、理解できる内容にすることをしっかりと念頭に置いて作成しなければなりません。一般的には5W1Hを考えて作成することで、誰にでも分かりやすい施工計画書が完成すると言われます。

【失敗例3】必要な記載事項を把握していなかったため、内容に漏れがあった

施工計画書に記載する内容は多岐に渡り、場合によっては作業現場ごとに異なる事柄を含めることもあります。しかし、工事の方針や工法などの必要な事柄を把握していなかった結果、内容が不十分な文書になってしまったというケースがあります。

このような事態は、テンプレートの利用で防げます。坂東施工図考房のように、工事作業用の施工計画書テンプレートを販売している業者から購入することで、必要な事柄を不足なく記載した文書が完成します。

施工計画書の作成には、以上のような失敗例があります。スタッフの安全を守るため、求められる質の作業を実施するために、施工計画書はしっかりと作成しましょう。